第803号
発行日:1994年11月22日
発行者:日蓮正宗自由通信同盟
創刊日:1991年1月1日
火のないところに煙を立てて創価学会批判をする内藤が
四月会の弾圧体質を隠し世の人々を煙に巻こうとしている
「信教と精神性の尊厳と自由を確立する各界懇話会」などと、もっともらしい美名を掲げながら、その実体は、反創価学会を結集軸とした政治家と宗教家による野合組織──「四月会」。
この「四月会」について、売文家・内藤国夫は、『政界』(平成六年十二月号)に「『四月会』VS『創価学会』の行方」と題し、真実を隠してウソを書き、相も変わらず創価学会批判をしている。
内藤は、「四月会」の政教一致した策動に反発する創価学会を、
「相手かまわず喧嘩をし続けていないと、エネルギーが枯渇し、組織が弱体化するのを恐れているわけだ。憎悪をぶつけるターゲットを常に必要とする」(『政界』平成六年十二月号)
と決めつけ、「“喧嘩”学会」「喧嘩大好きマンモス組織」などと蔑称している。そのうえで、内藤は「四月会」については、
「結成されてまだ四カ月しかたっておらず、社会的に注目を浴びるような目立ったこともしていない」(同)
とトボケて見せ、その「四月会」に対し、創価学会側が『聖教新聞』や『創価新報』紙上で、「“鬼畜四月会”キャンペーン」(同)をおこなっていると記している。
自民党の一部議員などが、デマ情報に基づき創価学会批判の国会質問を繰り返し、いわれなき非難中傷をし、創価学会を社会的に葬ろうとしている。国会の場を借り、議員の院内での発言に対する免責特権を悪用しての創価学会に対する攻撃である。
これらの自民党議員の動きと、「四月会」の動きとが底で通じていることは、政治記者の誰しもが認めるところである。「四月会」の政教一致した策動や自民党議員による悪質な国会質問などで攻撃を受けているのは、創価学会側なのである。
その攻撃の材料となっている根拠なきデマ情報を国会議員に提供し、マスコミなどで取り上げているのは、ほかならぬ内藤らである。
にもかかわらず、内藤は事実に反し、創価学会があたかも「四月会」を攻撃しているかのように書いているのである。
内藤はまた、「四月会」の設立について、
「創価学会問題に関心を寄せる宗教者や学者・文化人が一堂に会する機会をもった。政治と宗教のかかわりを論じるとともに、啓蒙活動を始める必要性があることで意見が一致した。準備が本年四月に始まったため、単純に『四月会」と命名した」(同)
などと、「四月会」結成が用意周到な策謀であるという真相を隠し、ウソの記述をしている。この内藤の記事が掲載された同じ『政界』の十二月号で、ジャーナリストの唐島五郎氏は、「四月会」設立の真相について、次のように記している。
「六月の『四月会』設立は党内の『憲法二〇条を考える会』(亀井静香代表)が中心となって学者、文化人やほかの教団を巻き込んでの大がかりな動きだった」(同)
さらに、この「憲法二〇条を考える会」の代表であり現運輸大臣の亀井静香氏みずからが、反創価学会ライターである段勲のインタビューに対して、
「今、舞台裏を語ると、あれまでやるのに10か月を費やした。各宗教団体を訪ね、学者、文化人に注意を喚起し、それで大同団結をやろうということで、四月会の形で結集したわけだ」(『週刊ポスト』平成六年九月十六日号)
と「四月会」設立の真相を語っている。
この「四月会」設立の母体となった「憲法二〇条を考える会」は、「創価学会問題を扱う」として、自民党国会議員五十一名が集まり結成されたものなのである。この「憲法二〇条を考える会」所属の議員たちが、内藤らのデマ情報に基づき国会の場などで創価学会批判をしているのである。
内藤はまた「四月会」について、次のようにウソを書いている。
「四月会が三党歩み寄りの触媒役を果たしたとか、さらに創価学会のように、村山政権を“四月会内閣”と皮肉る向きもある。これはしかし、四月会を過大評価したもの。結成して間のない四月会にそんな影響力はないし、また、だいそれた野望を抱くわけがない」(『政界』平成六年十二月号)
「四月会結成のタイミングのよさが重なった偶然の結果にすぎない」(同)
だが、これも亀井氏みずからが、『政界』(平成六年十月号)の記事の中でインタビューに答え、
「宗教界の方がた、言論界の方がたに決起をしていただかないといけない、いただきたい、と。私もちょうど自民党の組織委員長を拝命したものですから、働かせていただいたわけです」(『政界』平成六年十月号)
「宗教界の方がたが決起され、言論人の方がたが決起されて、四月会というのができ、ひとつには、これが自・社・さきがけ政権をつくる下敷きになったことは間違いないんです」(同)
と述べている。
「四月会」は、この亀井氏が代表を務める「憲法二〇条を考える会」が中心となって設立された組織なのである。内藤は、この「四月会」設立の母体となった「憲法二〇条を考える会」にはまったく触れもせず、
「四月会は創価学会天下になることを危惧した同憂の士が同じテーブルにつき、啓蒙活動に乗り出しただけの、まことにフワフワした、ルーズでゆるやかな会合でしかない」(『政界』平成六年十二月号)
とウソを書き、
「結成したという単純な事実一つだけで、創価学会側のこれだけの大騒ぎ」(同)
などと、創価学会側が過剰な反応をし、「四月会」を攻撃しているかのように書いているのである。
内藤は、総勢八名の常任幹事(個人)の一人としてみずから積極的に「四月会」に携わり、「憲法二〇条を考える会」所属の議員らと一体となって動いていながら、その真実を隠し一方的に創価学会批判をしているのである。
この一事をもってしても、内藤が仕掛け人ライターの最たるものであることが、よくわかる。内藤は、この記事の文末に、
「争いごとを好むものではないが、争いごとにともなう唯一のメリットは、かかわるそれぞれの人や組織の本質が、はっきりと露呈すること」(同)
などと臆面もなく書いているが、本稿の検証により「はっきり露呈」したことは、「人」である内藤が、真実をいかようにも隠し、ただ創価学会攻撃をおこなう仕掛け人ライターであること、かつ「組織」である「四月会」が、政治家と宗教家が創価学会弾圧を企てた野合組織であるという「本質」である。そしてこの策動の裏に内藤と盟友関係にある山﨑正友がいることを、充分に認識する必要がある。