報恩社公式サイト③「地涌」精選

地涌選集

筆者 / 不破 優 

編者 / 北林芳典

二十七章 師弟してい倶生ぐしょう

単行本「『地涌』からの通信(14)」おわりに

池田SGI会長は世界に教法流布する
日顕ら僣聖増上慢はただ支配に腐心する

SGIの活動は全世界隅々にわたっている。世界広布のさざ波は大波となりうねりとなり潮となる。そのエネルギーの発生を根本より促しているのは、池田SGI会長の一人の人間を大切にする激励である。その積み重ねのなかで、いま民族を越え国境を越え、日蓮大聖人の仏法が伝わり、世界一千万人の民衆が妙法を唱えるようになった。

これは末法の御本仏・日蓮大聖人の御遺命である法華弘通の実相である。

本年(平成四年)に入って、池田SGI会長の世界広布への足跡は、香港、タイ、インド、ドイツ、オーストリア、トルコ、エジプト、イタリアに及んでいる。世界の要人との対話も枚挙にいとまがない。これら一切の行動は、世界広布への布石である。

池田SGI会長と対話し感動する要人、池田SGI会長のスピーチに蘇生し歓喜する諸々の民族の人々。いま世界広布への勇壮な展望が拓けつつある。

本来、民衆に仏法の尊さを教え、世界広布の揺籃として民衆救済の源とならなければならない富士大石寺――。この日興上人が世界広布を期して開かれた広布の総本山は、いま稀代の悪比丘である日顕に乗っ取られてしまった。日顕らは仏意仏勅の団体である創価学会の解体に血眼になり、民衆支配に腐心するのみで、法華弘通による民衆救済をまったく忘れ去っている。

日顕なる僣聖増上慢は、日蓮大聖人の仏法を葬式仏教の枠内に止め、狡猾にも日蓮大聖人の仏法を民衆支配の道具に使おうとしている。日顕ら魔に魅入られた悪僧らは、もとより日蓮大聖人の仏法とは無縁の権威権力を葬式仏教の停滞した淀みのなかで醸成し、その毒臭をもって信徒の正信を奪い、そのまま無明の奈落に突き堕とそうとしているのだ。

この破仏法の者らとの間断なき戦いがあってこそ、日蓮大聖人の仏法は現代に蘇り、妙法流布により民衆を救済できるのだ。

末法において法華経を弘める人は、実は大菩薩であり、悪世において苦悩する民衆を哀愍し、願って今生に生を受けたと仏は教えている。もちろん大菩薩とは、日蓮大聖人のことであり総じては弟子らのことである。

日蓮大聖人の法脈に忍び込んだ邪義邪師を駆逐し、純粋な日蓮大聖人の仏法により世界の民衆救済をなしている池田SGI会長と、その門下生もまた衆生を愍むが故に人間に生じたのである。今日の世界広布の諸相は、決して今世のみの因果によるものではない。

日顕らの悪を封じ世界広布をなす、生死を超えた師弟の誓いならば、朝夕に祈り、渾身の力をふりしぼり行動しなければならない。

法華経「法師品」には、つぎのような教えが記述されている。

「是の諸人等は、已に曾て、十万億の仏を供養し、諸仏の所に於いて、大願を成就して、衆生を愍むが故に、此の人間に生ずるなり」

「此の人は是れ大菩薩の、阿耨多羅三藐三菩提を成就して、衆生を哀愍し、願って此の間に生まれ広く妙法華経を演べ分別するなり」

「是の人は、自ら清浄の業報を捨てて、我が滅度の後に於いて、衆生を愍むが故に、悪世に生まれて、広く此の経を演ぶるなり」

御本仏・日蓮大聖人が「御義口伝」に云く。

「第二成就大願愍衆生故生於悪世広演此経の事
御義口伝に云く大願とは法華弘通なり愍衆生故とは日本国の一切衆生なり生於悪世の人とは日蓮等の類いなり広とは南閻浮提なり此経とは題目なり、今日蓮等の類い南無妙法蓮華経と唱え奉る者なり」(御義口伝)

三世にわたる師弟の縁を感得し、生死海を見下ろし、御本仏の示された慈悲の天空を翔ける者こそ、真の弟子といえる。

1992年7月

家族友人葬のパイオニア報恩社