報恩社公式サイト③「地涌」精選

地涌選集

筆者 / 不破 優 

編者 / 北林芳典

二十七章 師弟してい倶生ぐしょう

単行本「『地涌』からの通信(18)」おわりに

天魔日顕は創価学会破壊を目論んだ
だが見えてきたのは天魔日顕の本性のみ

仏子らによって矢つぎばやに指摘される法義違背、つぎつぎと露呈するスキャンダルなどで、日顕宗内は意気消沈している。日顕、役僧、末寺住職、在勤者の考えていることは別々である。それぞれが不安にかられて自分の先行きのことを考え、宗門全体の未来を考える余裕などない。

日顕宗は、形のうえでは一宗の体裁をとっているが、その内実はバラバラで、すでに分裂状態である。この為体で、日顕らが「C作戦」実行時にもくろんだ創価学会組織を切り崩すことなど、まったく不可能である。

今回の“法主”が狂ってしまうという僣聖増上慢台頭の法難を、創価学会員は鉄桶の団結で乗り切ることができた。あとは細心の注意力をもって、天魔・日顕に鉄槌を浴びせることになる。

仏意仏勅の団体である創価学会に降りそそいだ未曾有の大難を乗り切ることができたのは、創価学会に集う仏子らが、今生のみならず三世にわたる師弟の絆を確信し得たことになる。これは、今回の大難における大収穫であり、未来永劫にわたり創価学会の最高の財産になることだろう。

仏子ら一人ひとりは、なぜ創価学会という和合僧団に相集い、池田名誉会長を核に団結しているかという、そのよってきたる所以を覚知し得たようだ。

創価学会の初代、二代、三代会長という師弟の系譜が、けっして今生のかりそめの人間関係ではなく、法華経に説かれる「在在諸仏土 常与師倶*生」の理に基づくものであることを知ることができた。

もちろん、その金剛不壊の師弟の絆に連なる仏子らもまた、時と空間を超えて師弟の縁を結んでいる者たちといえる。

三千年前に釈迦が法華経を説いた。七百年前に日蓮大聖人が、釈迦の法華経の予言を現実のものとされ、末法の御本仏としての御振る舞いを示された。日蓮大聖人は、南無妙法蓮華経こそ諸仏成道の根源であると説かれた。

いま創価学会は、日蓮大聖人の説かれた教えを、三毒強盛なる者の充満する娑婆世界に華開かせようとしている。一切衆生を妙法の功徳善根に潤わせ、娑婆世界こそ常寂光土であると実感させようとしている。

その大事業をなしとげる者は、三世を超えた師弟の絆を確信する仏子たちである。

「釈迦仏多宝仏・十方の諸仏・菩薩・虚空にして二仏うなづき合い、定めさせ給いしは別の事には非ず、唯ひとへに末法の令法久住の故なり、既に多宝仏は半座を分けて釈迦如来に奉り給いし時、妙法蓮華経の旙をさし顕し、釈迦・多宝の二仏大将としてさだめ給いし事あに・いつはりなるべきや、併ら我等衆生を仏になさんとの御談合なり。

日蓮は其の座には住し候はねども経文を見候に・すこしもくもりなし、又其の座にもや・ありけん凡夫なれば過去をしらず、現在は見へて法華経の行者なり又未来は決定として当詣道場なるべし、過去をも是を以て推するに虚空会にもやありつらん、三世各別あるべからず」(諸法実相抄)

三世の別なくば、未来世もまた師と倶*に広布の戦いの中にある。

1992年10月

家族友人葬のパイオニア報恩社