報恩社公式サイト③「地涌」精選

地涌選集

筆者 / 不破 優 

編者 / 北林芳典

二十七章 師弟してい倶生ぐしょう

単行本「『地涌』からの通信(10)」おわりに

日顕は「大御本尊」と不二の尊体と能化に言わせ
真実の和合僧団・創価学会の破壊を策す

去る十一月二十八日、日顕および総監の藤本日潤は、創価学会に対して「創価学会破門通告書」なるものを送りつけてきた。創価学会員は「平成の提婆達多」との異名をとる日顕より、一人も余すことなく全員「破門」になったのだ。これに勝る喜びはない。

三宝を破壊し、自分を「大御本尊と不二の尊体」と能化に称えさせ、「現代における大聖人様」と信徒に呼ばせ、波木井実長を大功績のあった者として評価し、己義を構えている日顕より「破門」になったということは、創価学会員全員が成仏の保証を御本仏日蓮大聖人より賜ったに等しい。実にめでたいことである。

正法正義を持ち、日蓮大聖人の教法を掲げてきたが故に蒙った難である。法華経勧持品に予言された「遠離於塔寺」という末法の法華経の行者が受ける難を、創価学会員こぞって受けることができたのだ。創価学会が仏意仏勅の団体であることが、このことをもってもまた証明されたのである。

しかもその難を、創価学会員は池田名誉会長を中心にした鉄の団結をもって悠然と克服していっている。一千万人の「破門」も仏法史上未曾有のことであるが、一千万人の者が不退転にして、かつ笑い飛ばしながら難を忍ぶというのも未聞のことである。

これだけの宗教的暴挙がなされれば、暴力事件が惹起し、阿鼻叫喚すら現出しかねなかった。それを創価学会員が笑い飛ばしてこれたのは、ひとえに池田名誉会長の卓越した指導性によるものである。

難に逢ってこれだけ楽しく過ごしながら、逢難の醍醐味だけは充分に満喫している。創価学会員は実に幸せ者と言わねばならない。

日蓮大聖人は、佐渡流罪中にあっても、御本仏の深い境界から、仏法の素晴らしさを存分に味わっておられた。難の最中、楽しんで時を過ごしておられたのだ。我らも日蓮大聖人の弟子であれば、その境界に一分でも近づきたいものである。

「大事の法門をば昼夜に沙汰し成仏の理をば時時・刻刻にあぢはう、是くの如く過ぎ行き候へば年月を送れども久からず過ぐる時刻も程あらず(中略)されば我等が居住して一乗を修行せんの処は何れの処にても候へ常寂光の都為るべし、我等が弟子檀那とならん人は一歩を行かずして天竺の霊山を見・本有の寂光土へ昼夜に往復し給ふ事うれしとも申す計り無し申す計り無し」(最蓮房御返事)

これから先、どのようなことが出来しても、久遠即末法の今日、師と共に難に逢えた喜びを忘れずに進み行こう。

1991年12月

家族友人葬のパイオニア報恩社