報恩社公式サイト③「地涌」精選

地涌選集

筆者 / 不破 優 

編者 / 北林芳典

二十四章 権力けんりょく欺罔ぎもう

地涌オリジナル風ロゴ

第787号

発行日:1994年9月6日
発行者:日蓮正宗自由通信同盟
創刊日:1991年1月1日

日顕夫婦が大石寺の金で秘密に取得した十億円の豪邸は
世田谷区中町一丁目に所在し未だに登記もせず隠してる

日顕は強欲である。自分さえよければいいという、底なしの欲深さを持っている。法臘六十六年。にもかかわらず、世俗の好々爺に比べても数千倍、数万倍と思える貪りの業火を燃やしつづけている。

人への施しなど一切しない。そのいい例が、あの地獄のように暑かった「六万総登山」である。七月の暑い盛りに遠路わざわざ登山した人々に対し、日顕からそれらの信者に水の一杯も出なかった。退場する信者の中には、

「せめてカチ氷をヤカンに入れて並べるぐらいの配慮があってもいいではないか」

などといった不満をぶちまける者も少なくなかった。だが、坊主という職業にある者は、仏に名を借りて信者には金を出すことを迫るが、自腹を切ることは氷代すらもイヤなようである。まさに、坊主は我欲の固まりだ。

その典型が日顕であり、その女房・政子であり、日顕ファミリーである。日顕ら一族は、信者から金をせしめ、人よりも美味いものを食べ、最高級の豪邸に住むことぐらいしか考えていない。

現に、日顕ら夫婦の東京での別邸といえる世田谷区の豪邸は、着々と改築工事を進めている。それも、金はすでに支払っているのに大石寺名義での登記はせず、他人名義のままで世間のみならず宗内をも欺き、秘密裡にすべてをおこなっている。

日顕が宗内外を欺き購入した豪邸(改築前)

日顕が宗内外を欺き購入した豪邸(改築前)

一説には、宗務院すら、その事実を知らないと伝えられている。日顕が好む、いつもながらの秘密主義である。

このやり方は、今回、韓国の釜山市で社会問題化した日顕宗の偽装寺院事件と同じである。寺院でありながら、当局には「福祉施設」として虚偽の届け出をし、当局や地域住民を欺いていた。このため結局、法律違反で偽装寺院は閉鎖され、土地・建物は売りに出された。

しかし、事件はそれで終わらず、去る七月八日、釜山地方裁判所において外国為替管理法違反で、韓国指導教師・毛利博道(愛知県・妙道寺住職)、大韓民国正法日蓮正宗高麗寺信徒会長・洪宗憙、同事務長・鄭善九がそれぞれ七百万ウォン(約八十七万円)、五百万ウォン(約六十二万円)、三百万ウォン(約三十七万円)の罰金刑の判決を受けた(詳細は平成六年八月三日付『創価新報』)。

それでも、去る八月二十四日に大石寺でおこなわれた全国教師指導会において、海外部長・尾林広徳は何の反省の色も見せず、つぎのように話した。

「平成五年十一月三日、七日、十二月一日、十五日付の『創価新報』並びに、本年七月二十日、二十一日、二十二日の『聖教新聞』等における韓国偽装寺院と称する悪意の謀略報道について、破折をしておきたいと存じます。

ここでまず第一に申し上げたいことは、捏造記事にみられるような、宗門がひそかに進めていた新寺建立とか、虚偽の申請とか、偽装寺院などというものは、一切ないということであります。

宗門が寺院建設をする場合には、国内はもちろん、いずこの国においても、たとえどんな小さな建物でも、必ず正々堂々と正規に進めております。これが宗門の絶対の方針であります。偽装工作などということは、とんでもないことであります。

今回、彼らが寺院の建設といって、宗門並びに御法主上人猊下を貶めようとして、大韓民国の信徒がかつて自分たちの信徒会館に山号、寺号を使っていたこと、また、会館の建設を寺院の建立と称していたことを、わざとに結びつけて誹謗を繰り返しているのであります。

大韓民国の信徒、なかでも、かつての創価学会の昭和五十一年、五十二年路線のときに脱会した人たちは、平成三年三月まで、心ならずも不幸の時代がつづきました。

その間、頼るべき寺院もなく、正規な信心の指導者にも恵まれませんでしたから、法華講の各信徒会が独自に寺院の信仰を敬慕して、みずからの会館に寺号、山号をつけていました。

たとえば七寶信徒会は七寶寺、高麗信徒会は寂静山高麗寺、本門信徒会は○○山本門寺と自称しておりました。釜山の高麗信徒会は、みずからのための会館でさえ寂静山高麗寺と称していた信徒たちでありますから、新会館の建設も高麗寺院と称する人たちがいたのであります。

学会はこれ幸いと、この会館と寺院の混同を悪用して、あたかも宗門が韓国進出のために寺院を建立しようとしたかの如く虚偽の報道をし、宗門の寺院建設が挫折したなどと言っておるのであります。

また毛利師の問題は、この高麗信徒会の新会館の建設にあたり、平成三年九月の着手後、隣地住民の抗議で工事が中断したり、工事費の高騰、借入金の金利負担、担保の問題、住民対策等の問題が生じて、高麗信徒会としては本当に危機的状況に立ち入ったのであります。

しかも、高麗信徒会会長・洪宗憙氏は、平成四年一月に設立された大韓民国正法日蓮正宗中央会の会長でもありましたから、将来の韓国全体の広布のためにも高麗信徒会の苦境を、いささかでも支援してあげることが大事であると考えたのであります。

また、洪会長より再三再四、支援の懇請を受けた毛利師が、個人の縁故によって調達し、洪会長の要請に応じたものであります。したがって、この毛利師の支援の問題と、宗門との関係は一切ないということを明確に申し上げます。また皆様方には、ぜひ御理解をいただきたいと思います」(筆者注 ○印は聞き取り不明)

裁判で裁きが下ったあとでも、このようにウソを並べている。

なお、平成二年十月五日に毛利博道が、ソウル郊外の金浦国際空港から韓国国内に持ち込んだおよそ八百万円前後の金と、同年十一月二十一日に信徒代表二名が釜山の金海国際空港から持ち込んだ約一千二百万円の金は、いずれも日本の外為法(外国為替管理法)に違反した現金の持ち出しといえる。

しかも、約一千二百万円は、海外部長・尾林が立ち会い、毛利の手から信徒代表二名に渡されたもので、その授受の場所も大石寺の宗務院内であった。

これは紛れもなく、日本から韓国への違法な送金が宗務院の意思によるものであることを示している。もちろん、日顕もからんでのことであろう。違法行為を何の頓着もなく平気でおこなえるのが、日顕宗の体質なのである。

世田谷区の豪邸の場合も同様、大石寺が不動産をすでに取得しているのに登記もせず、名を隠して工事を進め、工事終了後すぐさま名義変更して使用し、有無を言わさず近隣の反対を押しきろうとしているのである。

日顕ら夫婦は、世間を騙し宗内を欺いても、どうしても豪邸に住みたいようである。尾林の発言の中にある、

「宗門が寺院建設をする場合には、国内はもちろん、いずこの国においても、たとえどんな小さな建物でも、必ず正々堂々と正規に進めております。これが宗門の絶対の方針であります。偽装工作などということは、とんでもないことであります」

という言葉がいかにも空しい。

思い起こせば、日顕が「C作戦」を断行したばかりの頃、平成三年三月十二日付の本紙『地涌』で、“目黒区八雲の地下プール付き二十億円の豪邸計画”を報じたときには、翌十三日に内事部が「目黒区八雲大石寺出張所取り止め」の「お知らせ」をすぐ出し、豪邸計画を即刻中止させた。

あの頃に比べ、日顕夫婦も図太くなったものである。宗勢は当時に比べると、創価学会員を「破門」したため極端に衰微しているにもかかわらず、性懲りもなく東京で豪邸住まいをしたがり、計画が人口に膾炙してもやめる気配もない。

日顕夫婦は、いまの宗内に遠慮しなければならない者などいはしないと、タカをくくっているのである。

だが、世間に対しては少なからぬ危惧を抱いているようで、取得した不動産について名義変更もしないでいる。そのくせ、改築工事は他人名義で近隣を欺きながら着々と進めてきたのである。

この取得した豪邸は、実際には日顕夫婦の東京別邸であるとはいえ、一往は寺院目的を掲げて宗教法人大石寺名義で購入するのだろうから、公明正大でなければならない。

ところが、日顕らはすでに土地・建物を実質的に購入し終えているのに、宗内を欺き、世をはばかって、登記すら怠っているのである。

“法主”という名の欲ぼけ老人が、三年有余の間、思いつづけてきた豪邸を、もう少しで手に入れることができると、欲望を内に細視徐行しているのだ。

日顕夫婦が大石寺名義で実質的に購入し、改築を進めている豪邸は、世田谷区中町一丁目一番十三号に所在する。東急大井町線「等々力駅」から約二百メートル、駅から至近の距離にあるとはいえ「等々力渓谷公園」沿いの閑静な一等地である。

購入不動産の規模は、土地八百六十八・八五平方メートル(二百六十二坪)、建物は鉄筋コンクリート造りの二階建で一階が百五十三・六平方メートル(約四十六・五坪)、二階も同じく百五十三・六平方メートル(同)、合わせて三百七・二平方メートル(約九十三坪)。

その豪邸の取得及び改築等にかかる費用は、〆て約十億円と伝えられる。内訳は、土地・建物の購入代金七億円弱、ほとんど全面建て直しに近い改築・庭工事費用二億円強、什器備品費用約一億円ということである。

この世田谷区の豪邸は、昨年(平成五年)十月に政子が、蓮成坊住職・石井信量、その女房・ナツ子、本山職員・谷平某などを引き連れ現地を確認し、「景色がすばらしいわね」と、いたく気に入って購入を決定した物件である。

それでは、日顕夫婦の豪邸をわざわざ訪れなくてもよいように、このありがたくもない「名所」を案内しておきたい。

東急東横線渋谷駅から急行で一〇分、自由が丘駅で東急大井町線(二子玉川園方面)に乗り換え、九品仏、尾山台の駅のつぎが等々力駅である。進行方向左前の改札口を出て列車の進行方向に約十メートル進むと商店街、そこを左に曲がり六十メートル進むと右に八百屋がある。

その角を右に曲がると「ゴルフ橋」。変わった名の橋だが大沢川の「等々力渓谷」にかかる小さな橋。その橋に佇めば、左右に武蔵野の景観が時の隔たりを超え、かつての姿のまま息づいているのを見ることができる。大沢川の深い渓谷に沿って、鬱蒼とした樹木の帯がどこまでも延びている。

「ゴルフ橋」を渡り、ゆるやかな坂道を三十メートルばかり登り、左に曲がると閑静な住宅地。その道の八十メートルくらい先の突き当たりが、政子が気に入って購入した建物である。白い塀と壁が印象的だ。道はこの建物に突き当たり、右に曲がって二手に分かれる。

この建物の門扉には、ごく最近まで「山口邸改装工事」という小さな看板がブラ下げられていた。これもまたカムフラージュ、本来なら「大石寺・阿部日顕邸改装工事」となるべきものであった。

建物の裏手では現在、豪華な庭の工事が進められている。すなわち、東南に広がるこの庭は「等々力渓谷公園」に面する。武蔵野の面影を切り取ったような絶景を、わがものとする仕組みである。

供養を取るだけ取って一千万信徒を切り捨てた極悪坊主・日顕と女房・政子が、この地を終の栖と定め高枕で眠ろうとしている。徹して日顕の悪行を責めなければ、仏法の世界においても“悪い奴ほど、よく眠る”こととなってしまう。

日顕を許すな!

キツネ夫婦を許すな!

日顕の悪徳を世に知らしめよ!

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