報恩社公式サイト③「地涌」精選

地涌選集

筆者 / 不破 優 

編者 / 北林芳典

六章 両舌りょうぜつ破法はほう

地涌オリジナル風ロゴ

第248号

発行日:1991年9月5日
発行者:日蓮正宗自由通信同盟
創刊日:1991年1月1日

(学会員が)信心イヤになろうがなにしようが関係ないんだ
頭から少しかましてやればいいんだ、そんな者に対しては

日顕上人は感情的になっている。相当に頭にきている。理由は、脱会者づくりが遅々として進まないからである。

八月二十九日、総本山において全国教師指導会が開かれたが、日顕上人は末寺住職を半狂乱のようになって怒鳴りつけ、脱会者づくりを進めるよう、ハッパをかけた。俗な言葉で言うならば、“だいぶヤキがまわってきた”のだ。

日蓮正宗僧侶は、日顕上人を日蓮大聖人のごとくに敬わなければ、「三宝破壊である」「謗法である」「堕地獄疑いなし」という。信徒の幸せも願わず、“ヘイコラ、ヘイコラしないから、気にくわない”という理由だけで、創価学会をつぶそうとしている日顕上人――、この“瞬間湯沸器”の異名をとる老人が、日蓮大聖人であるはずがない。

以下、全国教師指導会における日顕上人の発言を紹介するが、これを読んで、人々の幸せを願う大慈悲を感じる人がいるだろうか。

まず、質問者が立って、次のような質問をした。

質問者 私のところでは、いま脱会者はおりませんが、今この宗門問題に対しまして、きちんとこの掌握をして、お寺のほうについておられる方が、約百三十世帯おります。

そのなかにおいて、この宗務院なり、きちんとした、この方針というか、公式文書といったら申し訳ないんですけれども、そういうものがない故に、そういうこのご理解をいただいておる、また、自分の信心をきちんともっておる方々が、この学会の幹部の者のミニ座談会というんでしょうか、そういう方々の集中攻撃を受けて、反対に信心がだんだんイヤになってくる。両方、この悪口を聞いているのがイヤだから、「もとの信心にもどろうかな」というようなことが、往々にしてあるわけでございます。

そういうなかで、どうしても言われることが、この「宗務院の中にも、宗門の中にも後ろめたいことがあるんじゃないか。そのもちつもたれつで両方とも腐っておる。だから、この信心やんなってきたな」という方が徐々に増えてきていることも事実でございます。そういう意味で、できれば、こういうご理解をいただいている、また、そうやってこの大聖人様の信心をきちっと守っていこうという者を、守っていく指導をしていきたいと思うわけでございます。

そういうわけで、やはり宗務院のきちんとした、この、そういう方々を教導していける方針なりを、この、指示していただけるとありがたいなと思っておるんですが、その点、ご理解をいただきたいと思いまして、ちょっと余計なことではございますが、ご質問させていただきました。

ここで日顕上人が、それほど怒ることでもないのに、聞いているうちにだんだんと怒りが込みあげてきたようで、口をはさんだ。

猊下 なあ、おいおい、あのなぁ、そこに立ってなさい。

あのー、さっきから聞いるとなぁ、あのー、そのー、信者がなんだって。だんだん学会からいろんなことを幹部から言われて、そしてそのまた、お寺の信心がイヤになってきて、少しずつまた、向こうのほうの考え方にもなったりするっていうようなことが出てきてるってんだろう。

質問者 いえ、そういうことじゃなくてですね、信心がイヤになってきておる……。

猊下 信心自体がイヤになったの?

質問者 はい。結局、悪口をもう聞くのがイヤなんだという方が増えてきておるんです。

猊下 何人くらい出てんの?

質問者 いちおう、今、現状で私のところに名簿があるのが約百六十世帯でございまして……。

猊下 百六十人脱会者がいるのか。

質問者 いや、脱会してはおりません。

猊下 えっ?

質問者 学会におりながら、お寺に、この……。

猊下 脱会者じゃないんだね、それは。なんだ、脱会させなさいよ! 脱会を君がさせるのが、君の、君の一番の責務なんだ! そんなことを質問する前にな、どんどんさっきこの、ここに立った人のように、一人でもいいから脱会しなさいってやりなさいよ、それを。

質問者 はい。

猊下 いいか! そしてその人が、二人でも三人でも脱会させていく。それが君の責務の方針なんだ。宗務院の方針もそのとおりなんだ。わかったか!

質問者 はい。ただ、わかっておるんですが……。

猊下 うん? そのなぁ、いつまでたっても学会にいるから、(学会に)籍を置かしておいて、どうのこうの君がブーブー言ったってねぇ、そんなことは問題解決しないよ! それをはっきりしろ! いいか!

学会を脱会させて、君のところのお寺の信者にして、きちっとして、君がその指導教師として指導していくということなんだ。まだ、法華講の結成はないにしてもだな。そういうことにおいて問題があるということなら、あれだけど、そうじゃないなら、学会にいてどうのこうの、言いたい放題のこと言っているんだから。信心がイヤになろうが、なにしようがそんなことは関係ないんだ! 君にとっては!

そんなこと、そんなくだらないことを言っておってはだめだってことを、頭から少しかましてやればいいんだ、そんな者に対しては。そんなことを君がいちいち心配するのは、「他人の疝気を頭痛に病む」っていうんだ、そういうの。わかったかい、よー!

だから方針は決まってるじゃないか、さっきから、宗務院で何回も何回も、ここへ二人、さっき出たのはなんのためだ、えー! あれはだねぇ、みんなにこういうとおり、さっきの二人が、真剣に創価学会のあの狂った中から、一人でも多くの脱会者を出して、お寺の信徒にきちんと正しい信者にして、そして成仏させようとして、一生懸命やってんじゃないか! それを君もやったらいいんだよ! わかったかい!

質問者 ただ、あのー、すいません……、あのー……。

猊下 一人の脱会者もいないで、なにが「ただ、あのー」だ! なんだ、言ってみろ! ほら!

質問者 あー、ただ、……やめときます。結構です。

猊下 なに!

質問者 あのー……、まー、あのー……、グチでございますので結構でございます。

総監 文書があるとかないとかっていうことはねぇ、君の言い訳だよ。

質問者 いえ、文書が……。

総監 あったって、なくたって、みんなやってるじゃないか。どんどんやって、そして一人でも多くの直属信徒をつくって、一生懸命、頑張っているじゃないか!

猊下 直属信徒を一人でもつくることが、いいか! 宗門の方針であり、宗務院のやっぱり、あの方針でありね、各末寺の方針なんだ! それをよく腹に入れろ! わかったか!

話していることに、正義などない。言っていることはドロボウをしろということだ。これが世界最高の宗教を統率する者の話だろうか。

この日顕上人という老人が、仏教において尊極の価値があるとされる「三宝」に相応する人物だというのだが、正常な目で見れば、猛り狂っている一老人にしか見えない。仏眼から見れば、まさに悪鬼入其身である。

このように、裏で目下の者を怒鳴り、脱会者づくりを命令しながら、創価学会秋谷会長が話し合いを申し込んでも、「(秋谷会長は)お目通り適わぬ身」だとして話し合いを拒否する。それでいながら御簾の陰から住職に命令だけ出しているのだ。

日顕上人は内弁慶の卑怯者である。とてもではないが、宗開両祖の弟子とは認めがたい。

家族友人葬のパイオニア報恩社